2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

いけない

見ては いけないもの 考えては いけないもの それらが ふとした瞬間に 目に見え 耳につき 風のように 通り過ぎてゆく。 必死で 何かに しがみつく。 近頃 その情景が 鮮やかで 鮮やか過ぎて…。 なのに もう 忘れてしまっている。 見なくていいもの。 考えな…

ガサゴソ ガサゴソ。 覗いてみる 逆さにして ひっくり返してみる 転げまわしてみる 蹴り飛ばしてみる どうにも こうにも ならなくて 押しつぶしてみる。 だけど それはまた 箱になって ここにいる。 ずっと ずっと 箱でいる。 「隠れずに、 出て来い。」 思…

ほくろ

ふと、 浮かんだ 言葉に ビックリした。 だって、 考えたこと なかったから。 今まで 本当に 考えたこと なかったから。 「もし 父親、 というのが 身近に いたら どうだった。」 ってこと。 ほんとに ほんとに ビックリした。 だからといって 何も起こらな…

車中、読む

その時間、 10分足らず。 1枚 2枚… 黒い記号を 追いかける。 ゾロゾロ 並ぶ 黒い記号は 私を介して あらぬ方向へと 導かれる。 記号と記号の 隙間から、 風が吹き 雲が集まり 雨が降る 虹がかかり、と 夜がくる、と 光が差し込み、と 違う。 どうやら 記号を…

不安

タッ タッ タッ と。 前向き 横向き 後ろ向き。 いったい どこに いるのか。 不安に駆られて 走り出す 恐れをなして 立ち止まる。 そうだったのか、と 分かるのは 不安に 駆られて 走り出す 遠い遠い 未来の私。 タッ タッ タッ タッ ここがどこかの 不安 タ…

楽しみ

あの子 みたいに その子 みたいに 楽しいことが 見つからなかった 楽しいことが 分からなかった。 いま思う。 あの子みたいな その子みたいな… 真似っ子やめて 感じるままの 楽しみを 楽しみとして 笑ってしまおう、と 喜んでしまおう、と そんなのが 楽しみ…

花瓶

「あたし、 今日から 新しい人生 始まったんよ」 梅と バラと カーネーションの 入った 花瓶を指差し 笑う母。 どうやら 名を変えたらしい。 それは それは やったね。 「○○は 自分の思ったように したらええからね」 笑う母。 つられて 笑う私。 視線は 花…

あってほしい

ひとつの ことばで パッと 花咲くときがある ひとつの ことばで ドスンと 這い上がれなく なるときがある 投げかけ 投げ捨て 投げ損なって 受け止め 受け捨て 受け損なって。 形を変えて 花にも 弾にも 姿を変える。 疲れて 疲れ果てて 飽きてしまって…。 そ…

貧しくて 乾ききっていて 情けない。 垂れ流される 刃物のような 主張と 誰をも寄せ付けない 否定と 必死で何かを守る 嫌味と 切り捨ての ことばたち むきだしの 生への欲求が 止めどなく 体外に 噴き出す。 全ての悪が ことばに ねっとり こびり付いて 塞き…

あらすじ

人のあらすじなんて いらない そう思いたい。 何生まれ どこ育ち どこ出身 煩わしい 付属品。 取っ払って 語ってほしい 心からの言葉で 説いてほしい 何者にも 邪魔されない あなたの声を 聞いてみたい。 人と人との 間で生きる この世には 確かな 何かより …

ワル

よんワルに ろくワルさん はちワルよん ワリ切れたら ワリ切ったら いいのに。 ビールをついで ごはんをよそって ニコニコ笑って キレイに着飾って 大きな目を クリクリさせて。 ムズムズ虫が 背を這いよじ登る ここでの 役目を あそこでの 役目を 果たすた…

あなたへ

とても 悔しくって とても いじらしくって イライラしてる 息苦しそうで 大きな波に 飲み込まれそうで… そう思っているのは わたしだけなのか ただ あなたに 輝いてほしいから ただ あなたで あってほしいから。 いじらしくて 悔しくて 息苦しくて… それまで…

下っ端

上じゃなくて 下にいること 真ん中でもなくて 端にいること 頭でなく しっぽにいること 自分の居場所は いつもこう 昔からそう 嫌々でなく 好んで その場にいる。 目立たない 影に隠れ ひっそりしている。 そんな わたしに 向けた 母の眼差しは ヒリヒリした…

大切なもの

全てが 消えて なにもかもが 消えて あぁ とても スッキリ。 あれも これも どれも これも 不必要。 死ぬときゃ 全部 燃やして あの世へ おさらばしたい。 この世の未練を 放り捨てて。 どれも これも 不必要。 真っ白になって 真っ裸になって… バシッ。 と…

電機屋さんで

ひと、ひと、ひと ひとの中に埋もれて 真っすぐ 自分の道に 向かうのは なかなか、 むつかしい。 目やら 耳やら 身体やら 自制をなくてし 破壊寸前。 そんなとき ねっとり べっとりした 言葉で 我にかえる 「家じゅうの」 「すべての〜」 「これたった一本で…

欠片

こころの どこに わたしが いる、というのだろうか からだの どこに わたしが いる、というのだろうか 問いかけ 問い直し こころの片隅でも からだの片隅でも どこでもいいから わたしという 欠片が あればと 願ってしまう 祈ってしまう いや 欲してしまう。…

それでも、やっぱり

溢れてほしい 満ちてほしい 天から 降り注いでほしい 地から 湧き出てほしい あっても あっても 決して 無駄でないもの それは やっぱり 愛だと思う この社会に この世界に。 そうしたら きっと、 責められることも 責めることだって なかったハズだから 山…

引き出し

よっこらしょ どっこいしょ おっこいしょ。 重くて 開かない 引き出し。 整理しようと きれいにしようと 実は、思っていない。 たまっていることに たくさんあることに ギューギューに 閉まらないほどに なっていることに どこかで 喜びを感じているから 悩…

旅は 自分だと思う。 一人旅をした学生時代。 なぜ旅に出るのか 分からなかった なぜ旅をしたくなるのか 分からなかった ただ、ふと思うと 飛行機に乗って ちがった 匂い ちがった 空気 ちがった 人 ちがった 空を 求めてた。 目的なんてない何もない そんな…

自由

階段を下りて 外に出る。 眼前に 刻まれた現実世界が ギョロリと姿を現す 囚われているのか それとも 進んで 囚われているのか。 隙間から 細切れの風が スッと通り抜け 狂い出す あんなに自由になれたら 踊り出すほどに 自由になれたら…。 形を変えるヤツラ…

幼少の頃 小さなハンコ入れを 毎日持っていた。 ポケットに入れて トイレに行く度に そっと、開いて ブツブツ唱えてた 今日こそは…と 何かを夢見て ブツブツ唱えてた そう 魔法を 信じてた。 別世界があると 信じてた。 けれど、 それは、それは 嘘っぱち。 …