2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

カンパイ

高らかに その 静かな 夜に カンパイした。 黄色い お月に 黄色い ドリンク よく似合う。 たった ひとりが 心地いい。 片手を グンッと 伸ばす。 目で見る はずの 静けさを 今日は耳で 静かな夜を 愛でていた。 しんっ と静まり返った 夜を 確かに この耳で …

スイッチ

怒りも 喜びも 憎しみも 愛しさも 今はなく、 ただ からだの どこか知らない スイッチが、 ついたり 消えたり 動いてくれている。 何を見ても 何を聞いても 何に触れても ただ からだの どこか知らない スイッチが、 動いてくれている。 それで 保っていけて…

3つのこと

女性であること。 妻であること。 母であること。 人生で全うしたい 3つのこと。と、 ある人が言う。 とても ハッキリ スッキリ クッキリ してて 姿勢が ピンッとした。 私の3つは なんだろか…。 女かどうか ワカラナイ。 妻ではない。 母でもない。 それな…

皆 持っている。 きっと それを 知らないだけで 気づかないだけで 欲しい 欲しいと 願いつつ…。 どこにでも 好きなように 好きなだけ 思う存分 飛べるはず。 歩き方のように 走り方のように 呼吸のように 人それぞれ できることみたく。 知る機会を 気づく機…

野菜

一列に 並んで 歩く 野菜たち 振りから 音まで つけて 歩いてる。 ひとつ ひとつに さよならと 永久の 別れを 申し込む。 ギュッと 閉じた 瞳から ヒラリと 一滴 零れたの。

紫色

空に 滲んだ 色みて 驚いた。 靴に 滲んだ 色みて ハッとした。 下向き 上向き うなずいた。 パープル色の 靴と空。 真似した 空みて ニンマリ 笑う。

斜めの道へ

毎日 毎日、 同じモノを 食べている。 飽き飽き せんのか、と 我に問う。 別にいい。 気にしない。 それ以外が ただ、何故か こわいだけ。 豊かな何かを 求めつつ。 足元見れば 同じもの。 どこが 豊かだ 何が 多様だ。 これまた 同じことを 言っている。 ク…

14日

ちいさな トコに わたしを 見つけた。 あまりにも ちいさな ちいさな トコに 「わたし」が いるから 忘れてしまう。 大きな身体の 端っこに オレンジ色の わたしが ちょこっと 腰掛けている。 消えそうで 見失いそうで 忘れてしまいそう。 それでも いいかと…

思いを 放り出さずに 隅へ 隅へと 追いやると。 追いやった ヤツが そこにいる。 黒い 暗い ヤツ等が そこにいる。 下向きに 二本足で立てなくて 世界中の 不幸を 背負ったように 感じてしまう。 大袈裟に 大真面目に 大ばか者に 思えるけれど 仕方ない。 ど…

選択

小学6年生だった。 学校で生まれた まだまだ ちいさなウサギを 飼うことに。 じゃんけんで 勝った人から 好きなウサギを 選べた。 まさか まさかの 一番に。 そして 選んだのが 最後に残ったウサギを 選ぶ権利。 小学6年生だった。 残ったウサギは おしりが…

伝える

好きな 食べ物がある。 好きな 服がある。 好きな 日用品がある。 好きな 場所がある。 好きな 作家がいる。 好きな お店がある。 だとしても どこかの 誰かに その「好き」を 伝えたい、とは 思わない。 共有したい、とも 思わない。 なんでかな。 独占欲は…

呼び名

60歳を過ぎた人 なんて呼ぶ。 「おじいちゃん」 そんな言葉を 聞いて驚いた。 あなたの 「おじいちゃん?」 誰の 「おじいちゃん?」 不思議だなぁ。 年配の 女性に対して、 そこの 「お母さん」 あなたの 「お母さん?」 誰の 「お母さん?」 そう呼ぶ ここ…

あめちゃん

かばんに 入れてる 3つの あめちゃん。 いつも ソワソワ しながら 出番を 待っている。 不安 恐れ 弱さ 怖くて 怖くて 辛くて 震える こころに ヒトツブ 溶かしてあげる。 大丈夫だから。と。 ゆっくり じんわり 迎えてくれる 甘さが 落ち着かせてくれる。 2…

音 味 声… こんなのが 最近、 絵になり アタマに 浮かぶ。 たとえば ケタケタ笑い。 耳にすると 真っ赤な はてなマークの 箱が開く。 中から パンパンパン、と 何やら出てくる。 たとえば 昨夜のワイン。 口に含むと 重くドッシリ流れる 大河が浮かぶ。 たと…

震えた 星が 落としたものは なんだろか。 熱い 欠片なのか それとも 冷たい 欠片なのか。 尖って いるのか。 丸みを 帯びているのか。 キラリと 光って おっこちたのは なんだろか。 暗闇の中に 小さく 小さく 光る たった ひとつの くず星 見ながら 思う。…

スケッチブック

ガタガタ 揺れる 車内で ササササッと 音がする。 スケッチブックに ひとを 描いている。 服も 鞄も 開けて。 何かを 閉ざして 描いている。 真っ白な キャンバスに いくつもの 線を 描いている。 動く手が 動く視線が ケータイの それではなくて 生々しい。…

ペッタンコ

おしりに ペッタリ 何かが 貼りついてる。 貼られたのか いや、 貼っているのか。 取れやしない。 いや、 取ろうとしない。のか。 思考、 その全ての 動きを 完全に 止めてしまう その前に、 おしりの 何かを この手で 取らないと。 この機会を このチャンス…

速さ

速さ=距離÷時間 いつか 習った こんな公式が どうしても 分からなかった。 周囲は皆、 理解し スラスラ 解いてゆく。 わたしの頭は 真っ白で、 パニックで、 次になんて 進めない。 速さって なんですか。 時間って なんですか。 距離って なんですか。 な…

任せる

ポイッと 投げ捨て 任せて しまいたい。 この人に。 1〜10の 解説書も、 やってはいけない 注意書きも、 余った 付属品の説明も、 なんにも 必要なさそうだから。 任せて しまいたい。 わたしには 解説書を 27年読んでも 分からない。 コイツを 小さく 畳ん…

ヘンクツ

奴は、 ヘンクツ だったなぁ、と Aが言う。 わたしから 見れば あなたも ヘンクツ なのだけど。 そう思って ないらしい。 言わんとすることは 分かる気もする。 ただ 皆どこか ヘンクツで どこか 付いてけない。 何よりも ヘンクツなのは そんな ヘンクツ同…

もっと

歩き方を 知っている 走り方を 知っている 指の動かし方も 足の動かし方も 知っている 呼吸の仕方 だって 笑い方 だって 知っている。 だけど 泳ぎ方は 下手くそで ボールの投げ方も イマイチで 縄跳びなんかも 上手くない 駒なし自転車に 乗れたのは 小学校…

進め

早朝、 目が覚める。 以前に増して パチクリ 目が開く。 開いた目は 閉じなくて。 開いたと同時に 行進し出す 細胞たち。 オイッチニ、 オイッチニ、 朝早くに 歩き出す。 整列できずに、 右に左に 揺れている。 ゆれて ゆれて 揺さぶられ 仕方がないと 身体…

鬼の血相

ドドドッと 目から 口から そして 顔から 火が噴いた。 抑えきれない この感情。 ついに 扉を こじ開け 出てしまう。 醜い こころの モヤが 抑えきれずに 出てしまう。 だけど ウソじゃない。 隠しきれない この感情。 大声で 宇宙の 果てまで 届けと 思って…

つよさ

いったい どれほど 強くなれば よいのだろうか。 長い刃で 埋めつくされた こころの芯は ボロボロ ズタズタ どうすることも できやしない。 こんなに 幸せで 平穏で 何もない フツーの生活 なのに 辛くて 痛くて むずがゆい。 どんな つよさを もって 生きれ…