自由

階段を下りて
外に出る。
眼前に
刻まれた現実世界が
ギョロリと姿を現す
囚われているのか
それとも
進んで
囚われているのか。
隙間から
細切れの風が
スッと通り抜け
狂い出す
あんなに自由になれたら
踊り出すほどに
自由になれたら…。
形を変えるヤツラを羨む
勇気がないから
進んで囚われている
戻ろうと
階段を上ると
のっぺりした
青い空が
一面に
ゆらいでいる