2010-01-01から1年間の記事一覧

一口おおく 一粒おおく 一箱おおく 収めました。 一口目は 世界の果てで 一粒目は 諦めと欲望 一箱目は 焦燥と憤り どの「一」も 違った味が しました。 「一」は どれも 本当に 「一」 なのか。

赤い毛糸

振り返る、と あったかい 赤い 毛糸で 囲まれた 家族が 飛び跳ねた。 思わず もう一度 振り返る。 やっぱり、 あったかい あったかい 人たちが 飛び跳ね 明日を見てた。

ハッ

ボタンを 掛け違い、 カッと 開く 心の扉。 見失い 戸惑い 慌て 唖然とす。

この中に 何を 入れたら 満足するか。 この中に どれだけ つめれば 満足するか。 底なし沼を 考えて 先のないこと 考えて ない、 ない、 ない、こと 考えて 我慢 我慢で 過ごしてる。

甘い

ペッタリ くっつく 口中の 甘さ。 まぁ いいか。 これくらい。 また一粒 口に入れ あまく あまく なぁれと。 目をつむる。 コロコロ 転がる 甘さの中に 浸って 一息ついている。

やわらかさ

弱さ 脆さも すくいあげ、 日当たり 良いとこ 寝かせとく。 触れずに ソッと しておくの。 いつか パチクリ 開いた 目の玉に あったかい 日差しが 差し込むように。 ゆっくり ゆっくり おやすみなさい。

上る階段 なくなって、 その場で 足裏見ながら 止まってる。 無人の道に 人は来ず 車一台 走らず 途方に暮れる。 そらぁ そうだ 道がないのに 人など いない。 わたしは 誰だ。 人なのか。 一休み、 二休み、 三休み、 どれほど 休みを作ろうか。 いつまで …

下向くと 落とした 表情 揺れていて 拾いもせずに そっぽ向く。 次からつぎに 滴り落ちる 表情を 毒のように 泥のように 吐き出して 皺ひとつと ないこの顔に 満足とも 不満足とも 言えぬ今日。

小さくて いい 少しで いい ひっそりとで いい しなやかに 飛べると いい。

黒く 沈んだ 手のひらに 細く 細かな線 進む。 生気なくした 手の先に いつか 熱いものが 流れるように。

しるし

穏やかに 平穏無事を 望んでる。 ここが 居場所 ここが そう。 この場所 この位置 この空気 離れない 忘れないで こころに 目印を。

未来

走り去るのは この瞬間。 意思はなく 気もなく 力もなく 引きずられ 明日も 未来も 見えずに 今がある。

バランス

酷く 醜く なっている。 スピード、 正確さ、 張り詰めた 時間との戦。 精密な機械であれ、と。 しかし 人間でもあれ、と。 人間でも あなたであれ、と。 調和をはかり 社会という 輪に入ろう、と。 そうでありたいと 願う。 そうなりたいと 願う。 しかし、…

真っ白

一枚めくると 真っ白で もう一枚を めくってみた。 そうしたら また真っ白で、 仕方ないから もう一枚だけ めくってみた。 真っ白だった。 どこまで いっても 真っ白な ものしか 見えなくて、 とうとう 何もかもが 真っ白に。

ふるえ

こころの 真ん中 棘ができ ブルブル 震え 怯えてる。 脳みそにまで ブルブル やってきて もう、 駄目だと ジャンプする。 こころ 震わせ、 ガチガチ 言わせる 口元で どう、倒れるか どう、壊れるか どう、立ち上がるか 試してる。 グラグラ 揺れる ロープの…

この社会で

強くなり 根をはって まっすぐ のびのび 進めない。 鞭打って 甘い、と 一蹴しつつ 歩き出す。 こんなにも 憎んで 恨んで 生きて どうしよか。 ますます 弱る 自分に 不安が よぎる。

たまんない

カワイイ なんて たまんない。 ヨシヨシ なんて たまんない。 なおして あげる なんて たまんない。 お姫さま… 嗚呼、 たまんない。 やさしい 声掛け なぜだか 胸に つっかえる。

こんなの

自分を 愛して あげなきゃ。 そんな ことばに 慣れないな。 ヤダヤダの 自分。 なんて 奴だ、という 自分。 どうしようもない 自分。 無視して 呆れて そんな 自分に そっぽ向く。 だけど こうして 生きている。 わたしの わたしに 対する感情は これなんだ。

ズレ

ほんの 少しながら ズレてゆく 右に 左に ズレてゆく 縦に 横に ズレてゆく。 そのうち 身体が 慣れてきて、 ズレている それでいい それでいいよと 認めたい。

すきま風

こころに 飛び入る すきま風、 痛くて 怖くて 絶えられず、 扉を しっかり 施錠した。 それでも 痛くて 怖くて 絶えられず、 ついに こころの 扉が パンクした。 朝、 潰れた チャックを 引き上げて それでも、と 形を整え 私でいてる。

クテクテ

クテクテ クタクタ。 やさしい ことばに 棘をつける クテクテ クタクタ やさしい ひとに 仮面をつける クテクテ クタクタ。 やさしい 世界に 墨をぬる クテクテ クタクタ やさしい 光に 美をみて 我にかえる。 クテクテ クタクタ…。

甘さ

一本分の 甘さが 欲しくって あんぐり お口を 開けて 待つ。 だけど まともな 甘さは 入らずに 横切る なんとなく、の あまさに ムッとくる。

流れ

流れに 乗って どんぶらこ。 何やら 分からず 乗ってるの。 どこへいく いや、 どこにいこ。 目指すべき道 探りつつ、 スピード ぐんぐん 早くなる。 足元 手元に 注意しよ。

希望

引き出しに あったかい やさしい ニコニコ 詰まってる。 溢れ出そうで 嬉しくて ギュッと 抱きしめ 夢を見る。 抱えた 大きさ 感じ取り 希望に 変えて 前を向く。

風景

眼前に 広がった 紫色した 風景を 伝えたい。 空は 白 雲は 青で 太陽は…。 広がる この風景を 伝えたい。

数字

数字を たべている。 毎食 毎食 こりもせず、 数字見ながら 下向くの。 うん、 これで好し。 ところが 本日 慌ててて、 数字のないもの 食べてたの。 手も 口も お腹も 体も 急ぎ足。 ほれ来たぞ ほれ食べろ どこも かしこも 早送り。 半分で 一旦停止の 笛…

ペコペコ

見えるの 分かるの 感じるの。 ほんとの声と 仮想の声とが 入り混じり、 どちらの声も 胸の奥に 響いてく。 キュイン キュイン キュインと 鳴り響く。 分かっているのに 動けずに、 先の鋭い ことばで 突き刺すの。 いずれその刃は 自分に返り、 傷つける。 …

包んでくれて

やさしい 眼差しが あったかい ひとの こころが 何層にも 何層にも わたしを 包んでくれている。 ことばの クッションが ひとつ、 ふたつ、 みっつ… 腰掛けやすく ちょうどいいように 置かれている。 座っていいからね。 もたれていいからね。 押すでも 引く…

覆われて 包みこまれ 遠くの 方で 見えなくて でも そこにある。 消えなくて、 存在していて じっと じっと 見つめてる。 むき出しの それとは 距離を置き、 またイツカ ヒョイっと 現れ 出るときに それと 向き合うか。 そこにある しかし 少し遠くに いま…

外食

昔、 カエルを 食べた。 鳥のささみのようだ、と いうから たべたけど、 カエルの 味がした。 今晩、 イカを 食べた。 イカだ、と いうから たべたけど、 固い白い ナニカだった。 えだまめを 食べた。 えだまめです、と いうから たべたけど、 緑色した ナ…