待つ

じっくり
「待つ」ことが
できなくなってきた
手紙が届くと
指が動く
文字を書くのではなく
携帯のボタンを押そうと
そして
グッと
我慢する
そこで容易に繋がっては
いけないと
自戒を込めて
止まぬ
想いを
頭中で
巡らせる
日本のこととして
考えると
良い傾向なのかもしれない
思いを
「吐き出す」行為が少ないし
思い立ったら
すぐ「動」へ
それは
もしかすると
物静かだと思われている
島民を変化させるのかもしれない
そうなると面白い。のか。
一時の沸き立つ
感情に流されはしないか
そして誰かを
傷つけはしないか
スピードが求められる
社会に
じっくりは
必要ないのだろうけれど
それでも
待って
それでも
じっくり
考えて
それでも
じっくり
選んで
そして
一呼吸
そんな
わたしを
誰も
待ってはくれないのだろう
待てなくなった
ではなく
待ってくれなくなった