おばあちゃん

おばあちゃん、朝から何やらごそごそ。
ごっついメガネと虫眼鏡を手にしていました。
その先は「ひざ痛が治る」というタイトルの本。
変形性ひざ関節症のおばあちゃん。
サッサッと歩きたい。
いや走りたいと言う。
けれど手術はやっぱりいやだと言う。
自力で治すと言って本を手にしたものの。
一向に動く気配なし。
聞けば「めんどくさい」という。
そりゃそうだろう。
重たい身体をおっちらおっちら引きずって。
出来れば私の足とかえられたら。
好きなところに、好きなときに、好きなように。
動ける自由を。
楽しむ自由を。
今この状態で何ができるのかを考える。
私が、そんな足になることはできるのかもしれない。